2013年4月27日(土)〜5月10日(金)
*上映作品リストにおいて、特記以外はすべてサイレント映画
*サイレント映画はすべての上映に音楽が付きます
*出演者は都合により変更になることがあります
◆入場料金(当日券のみ)
◆特別上映『愛よ人類と共にあれ』=¥2500均一
※招待券・割引優待券・ポイントカード招待券(ポイントの溜まったカード)はご使用いただけません
◆サイレント映画・生伴奏付き上映=¥1500均一
『進軍』『非常線の女』『限りなき鋪道』『令嬢と與太者』『警察官』『御誂次郎吉格子』『忠次旅日記』
◆トーキー映画=一般¥1200/シニア¥1000/学生¥800
『マダムと女房』『素浪人罷通る』『決闘般若坂』『おぼろ駕籠』『東海二十八人衆』
■松竹蒲田モダニズム
小津安二郎や成瀬巳喜男を輩出した松竹キネマ蒲田撮影所(1920−1936)。アメリカ映画から取り入れた近代主義的な演出や斬新な撮影技術を駆使し、また都会的で洗練されたスター俳優・鈴木傳明や竜田静枝・伊達里子らモダンガール女優を得て、革新的に近代化していった庶民のモダンライフを描いた傑作を数多く生み出しました。本特集では、当時のヒットメーカーであった島津保次郎、牛原虚彦の重厚感あるメロドラマから、国産初のトーキー映画まで、現存する貴重なフィルムを上映いたします。
『非常線の女』 昭和8年 白黒 監督:小津安二郎 出演:田中絹代、岡譲二、水久保澄子、三井秀夫(弘次)、高山義郎
■追悼・井上雪子
『美人哀愁』(小津安二郎監督)など、サイレント時代の松竹蒲田で活躍された女優の井上雪子さんが、2012年11月、97歳で亡くなりました。現存する貴重なフィルム三作で、当時のご活躍を偲びます。
『令嬢と與太者』 昭和6年 白黒 監督:野村浩将 出演:磯野秋雄、三井秀男(弘次)、阿部正三郎、結城一朗、若水照子
『マダムと女房』 昭和6年 白黒 監督:五所平之助 出演:田中絹代、渡辺篤、伊達里子、日守新一、坂本武 【トーキー映画】
■アンコール上映
昨年のゴールデンウィークに開催した「巨匠たちのサイレント映画時代2」で、最もアンコール上映のご要望が高かった作品を特別上映いたします。
■時代劇の父・伊藤大輔
時代劇映画の礎を築いた名匠・伊藤大輔(1898−1981)。その映画デビューは、脚本家として参加した松竹蒲田作品でした。その後、日活太秦撮影所に入り、大河内傳次郎との黄金コンビが生まれます。今回上映する『忠次旅日記』は、伊藤が29歳の時の監督作品。映画雑誌「キネマ旬報」の「日本映画六十年を代表する最高作品ベスト・テン」で第一位に選ばれた、まさに映画史上に残る傑作です。本特集では、トーキー作品と併せ、伊藤大輔の世界をたっぷりお楽しみ頂きます。
『御誂次郎吉格子』 昭和6年 白黒 監督:伊藤大輔 出演:大河内傳次郎、伏見直江、伏見信子、山口佐喜雄、山本禮三郎 *16mm上映
『素浪人罷通る』 昭和22年 白黒 監督:伊藤大輔 出演:阪東妻三郎、大友柳太郎、片山明彦、平井岐代子、沢村マサヒコ 【トーキー映画】
『決闘般若坂』 昭和18年 白黒 監督:伊藤大輔 出演:片岡千恵蔵、月形龍之介、相馬千恵子、市川春代、原健作 【トーキー映画】 *16mm上映
『おぼろ駕籠』 昭和26年 白黒 監督:伊藤大輔 出演:阪東妻三郎、田中絹代、山田五十鈴、佐田啓二、月形龍之介 【トーキー映画】
『東海二十八人衆』 [『東海水滸傳』改題再公開版] 昭和20年 白黒 監督:伊藤大輔 出演:阪東妻三郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、逢初夢子、花柳小菊 【トーキー映画】 *16mm上映
天池穂高 Amaike Hodaka
東京芸術大学音楽学部作曲科卒、同大学院修了。フィルムセンター「小津安二郎の藝術」等の企画にて、サイレント映画の伴奏を担当。作編曲活動に加えて、バレエのレッスンピアニストとしても活動している。
神浮ヲり Kozaki Eri
国立音楽大学、パリ国立高等音楽院卒業。作曲、作曲理論、即興演奏、室内楽の学位を取得後、作曲家・ピアニスト・即興演奏家として活躍。近年は映画伴奏に力を入れており、国内外での公演多数。 個人HP
小林弘人 Kobayashi Hiroto
東京藝術大学大学院作曲科修了。サイレント映画の伴奏者として、これまでにフィルムセンター、東京国際映画祭などに出演。東京藝術大学、東京音楽大学、洗足学園音楽大学各非常勤講師。
棚谷祐一 Tanaya Yuichi
武蔵野音楽大学大学院修了。作曲専攻。作曲を池本武、萩原英彦の両氏に師事。1987年〜2002年、ロックバンド「カーネーション」に在籍。スピッツ、空気公団等、プロデュース作品多数。2012年公開の映画『トテチータ・チキチータ』では音楽監督を担当
柳下美恵 Yanashita Mie
サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学ピアノ専攻卒業。1995年、朝日新聞社主催の映画生誕100年記念上映会でデビュー以来、国内外の映画祭、上映会で公演。『裁かるるジャンヌ』『魔女』(葛I伊國屋書店発売)のDVDで音楽を担当。 個人HP
片岡一郎 Kataoka Ichiro
2002年に澤登翠に入門。克、独、濠、米など、海外で公演を重ねる。これまでに説明した無声映画は約200本。紙芝居、書生節、声優、文筆業にも取り組んでいる。本年秋よりボン大学にて研究補助の為、約半年間の渡独予定。
坂本頼光 Sakamoto Raiko
2000年、弁士デビュー後、時代劇作品を主に、各所で活弁ライブを行う。これまでの説明作品は約60本。近年は自作動画を使った活弁や、声優、ナレーションの分野でも活動している。 個人HP『活動弁士の家』