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2016.3.3

日本が世界に誇る性愛アート「春画」が身近なものになる! 『超釈 北斎春画かたり』

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日本が世界に誇る性愛アート「春画」が身近なものになる! 『超釈 北斎春画かたり』

「北斎の春画には、びっしりと文字が書き込まれている。だが、現代人がそれを解読するのは難しい。車 浮代さんは、そのテキストを"超釈"して、江戸時代人の肉声をわれわれに伝えてくれる」(山下裕二・明治学院大学教授)。

 

 稀代の天才浮世絵師・葛飾北斎が描き、「春画展」の目玉作品のひとつでもある名作艶本「喜能会之故真通」(きのえのこまつ)の図と、その背後に書かれた詞書(登場人物のセリフとト書き)に着想を得るとともに、そのすべてを活かしつつ、人間ドラマとして書き下ろした「超解釈」小説 & カラー図版集。著者は時代小説家、江戸料理・文化研究家の車 浮代(くるま うきよ)。浮世絵展の監修、江戸文化に関する講演、TVのレギュラーなども務め、著書には3万部となったベストセラー小説『蔦重の教え』(飛鳥新社)、第2回書店金賞ノミネートの『江戸おかず12ヵ月レシピ』(講談社)などがある。「喜能会之故真通」とは、文化11年(1814年)、葛飾北斎が描いたとされる、上中下三巻揃えの春画本(艶本・枕草紙)。世界的に最も有名な春画(枕絵とも)、「蛸と海女」が絡む図は、この作品集の下巻に収められている。全巻、見開きで一図ずつ独立した濡れ場が描かれており、背後の空白部分が詞書と呼ばれる、登場人物のセリフとㇳ書きで埋められているのが特徴。

 

第一話「若殿と奥女中の話」

第二話「搗屋の話」

第三話「炬燵にあたる夫婦の話」

第四話「若後家と養子息子の話」

第五話&第六話「蛸と海女の話」

 

 厳選した五図を取り上げ、江戸時代の文化と肉声を解読した作品。「喜能会之故真通」上中下全巻の絢爛豪華なカラー図版を収録するとともに、北斎が絵に込めた意図を読み解く。江戸時代の性愛がグッと身近に感じられること間違いなし。その質の高さと豊かなアイディアで世界に誇る日本の春画、ぜひご堪能ください。

 

『超釈 北斎春画かたり』

著/車 浮代

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