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2018.4.7
突き抜ける「悪の爽快感」と匂い立つエロス! 戦国武将・松永久秀を斬新な切り口で描いた花村時代小説の至宝『弾正星』
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信長が最も畏れた稀代の梟雄(きょうゆう)・松永弾正久秀の壮絶なる生涯!
自らを「第六天魔王」と称した信長が「常人にはできぬ三悪(将軍の暗殺、主家を滅ぼす、東大寺の焼き打ち)を成した老人」と家康に紹介した戦国時代の悪のカリスマ。
松永弾正久秀とはいったい何者だったのか?
その、悪業の限りを尽くす久秀を愛嬌たっぷりに描ききり、読了後に寂寥感(せきりょうかん)すら抱かせる芥川賞作家・花村萬月氏の筆運びは圧巻。
悪のカリスマを斬新な切り口で描いた新感覚時代小説です。
時は戦国、下剋上の世。
京都・相国寺近くある三好家の屋敷に、その男・松永久秀はいた。
得体の知れぬ出自でありながら、茶の湯に通じ、右筆(ゆうひつ)として仕える野心家である。
気に食わぬ者は容赦なく首を刎ね、殺害した女を姦通し、権謀術数を駆使して戦国大名へと成り上がっていく。
さらには将軍足利義輝を斃(たお)し、東大寺大仏殿を焼き討ちにしてしまう。
信長ですら畏れた稀代の怪人・松永弾正を突き動かすものは、野望かそれとも!?
花村萬月氏が戦国時代を舞台に「悪とは何か」を問う新感覚時代小説。
皮膚感覚を狂わせる暴力に戦慄を覚え、匂い立つようなエロスに耽溺(たんでき)する物語世界は、圧倒的な破壊力で読者の心を揺さぶります。
単行本が発売された2014年には、「この時代小説がすごい! 2015年版」で4位に、また、週刊朝日の「決定! 歴史・時代小説ベスト10」で3位にランクインしました。
解説は気鋭の作家・吉村龍一氏。
「花村萬月、やはりただものではない。その実感は今でも微塵も変わりがない。本作『弾正星』で受けた衝撃は、想像以上に心を打ちのめしたのだ。読了後、私は興奮していた。たまんねぇ、たまんねぇよ、と拳を握りしめていた」
カバーイラストは人気イラストレーター・寺田克也氏です。
小学館文庫
著/花村萬月
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