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2018.6.26

W杯日本代表にオシムが提言「闘う前に彼等の歴史から考えた方がよい」『オシム 終わりなき闘い』

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W杯日本代表にオシムが提言「闘う前に彼等の歴史から考えた方がよい」『オシム 終わりなき闘い』

祖国をまとめW杯出場へ導いた男と憎しみを乗り越えた人々の感動の記録。

ロシアW杯前最新インタビュー、ハリルホジッチとの秘話など大幅加筆にて待望の文庫化!

 

2007年11月、サッカー日本代表の監督を務めていたイビツァ・オシムは、千葉の自宅で急性脳梗塞に倒れ、故郷ボスニア・ヘルツェゴビナへ帰国。

道半ばにして監督をやめざるをえなくなりました。

今も彼の左半身には麻痺が残りますが、明晰な頭脳はそのままに、多くの人たちから頼りにされています。

日本からも代表の試合があるたび、多くの取材が殺到し、メディアにも数多く登場。

多くの日本人からは、「ご意見番」のような立ち位置と認識されているかもしれませんが、彼は日本からの帰国後、脳梗塞の後遺症が残る体を引きずり、祖国のW杯出場と人々の融和のために闘っていました―――。

 

ユーゴスラビア紛争終結後20年経つ今も、民族対立が続くボスニア。

サッカー協会内でも根深い民族対立から、1国家1競技団体1会長というFIFAの原則に反し、加盟資格を取り消され、W杯出場が危ぶまれていました。

その窮地を救ったのがオシムだったのです。

 

‹‹オシムについてはもう書籍にする気持ちはなかった。

しかし。彼が身を挺して守った祖国がワールドカップに出場しようとしている。その事実がふたたび自分を現場に向かわせた。(中略)オシムはベンチに入っての現場指揮こそ執っていないが、人生をまだ休んではいない。帰国後も現役として毅然とサッカーの敵と戦い、祖国をサポートしている。››(本書「プロローグ」より)

 

知られざるオシムの闘いと、サッカーを通し憎しみを乗り越えようとする人々の姿を追った感動の記録!

文庫化をするにあたり、今でもJリーグを見ているというオシムは「どのように日本サッカーを見ていたのか」ロシアW杯前最新インタビュー、「一度決めたことは本当に絶対にやり抜く男」ハリルホジッチとオシムの秘話・・・など大幅加筆しました!

その中には日本代表への提言も含まれています。

 

「日本は非常に難しいグループの中にいる。政治的、経済的、さらに世界に与える影響という点では、日本は先進性を持っているが、ただ、地理的にポーランドとセネガルが何処にあるのかということを知らないと、必ず痛い目を見るだろう。つまり敬意を払わなければならない。日本が入っているグループは、サッカーにおいて進化を続けている国々ばかりだからだ。セネガルはある時に、まったくの意表を突いた戦いを我々にみせた。ポーランドはヨーロッパにおいて最も文化的に発展している国だ。ポーランドと闘う前に彼等の歴史から考えた方が良い」

 

サッカーと戦争、融和、日本サッカーの未来を描く感動のノンフィクション!

 

小学館文庫

『オシム 終わりなき闘い』

著/木村元彦

 

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