お知らせ
2018.7.22
日本の負の社会構造に斬り込む危険きわまりない長編ミステリー!小学館文庫『ガラパゴス 上・下』
この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。
これは本当にフィクションなのか?
メモ魔の窓際刑事が〝不都合な真実〟を暴き出す。
日本中を震撼させた衝撃ミステリー「震える牛」。
〝これは本当にフィクションなのか?〟と話題を呼び、単行本・文庫本ともにベストセラーになりました。
そして今回、「震える牛」以上の衝撃と評判になった『ガラパゴス』が文庫版上・下巻で登場!
警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一が「震える牛」に続いて、〝不都合な真実〟を暴き出す。
警視庁捜査一課継続捜査班は、わずか6名の専従捜査員が迷宮入り寸前の殺人事件を担当している。
クセの強い刑事ばかりが集められ「一課の墓場」呼ばわりされることも少なくない。
田川信一警部補はここに異動してもうすぐ6年。
メモ魔として知られている。
‹‹中年太りで生え際が後退した窓際警部補がやれるのは、地道なネタの積み重ねだけ。所轄署刑事課時代に地取りの鬼と称される先輩から伝授されたやり方以外に知らないといったほうが正確かもしれない。
田川は手帳を慈しむように撫でたあと、引き出しに入れた。机の中には、同様に変形した手帳が20冊以上並ぶ。››
ある日、田川は同期の木幡祐治に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺として処理された案件を他殺と看破。
不明者リスト903の男の発見現場である都内竹の塚の団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から「新城 も」「780816」と書かれたメモを発見する。
田川が行った入念な聞き込みにより不明者リスト903の男は沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。
田川は、仲野の遺骨を届け、犯人逮捕の手掛かりを得るため、宮古島に飛ぶ。
仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた・・・。
手がかりを追い求め、派遣労働先であった全国各地を巡った末に田川が突き止めた真実は・・・警察小説史上、もっとも残酷で哀しいものだった。
現代の生き地獄を暴露する危険きわまりない社会派長編ミステリー。
ハイブリッドカーは、本当にエコカーなのか?
日本の家電メーカーは、なぜ凋落したのか?
そして、大企業にとって非正規雇用労働者は部品と同じなのか?
綿密な取材を基に、国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の実態、格差社会の深刻な問題点を鋭くえぐる!
堤 未果さん(国際ジャーナリスト「ルポ 貧困大国アメリカ」)絶賛!!
「事件が真相に近づくほどに、誰が〝悪〟なのかわからなくなる。
被害者も犯人さえも顔がない社会は、こんなにも恐ろしい」
小学館文庫
著/相場英雄
★こちらもオススメ!
・〝警察家族〟の葛藤を刑事の息子が綴った小説!『刑事の血筋』
・堂場瞬一渾身! 最新作『錯迷』は、警察小説の新境地開拓となる一冊!
関連リンク