お知らせ

2018.7.25

下灘の絶景スポットで父は何を撮影して殺されたのか?『十津川警部 海の見える駅――愛ある伊予灘線』

この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。

下灘の絶景スポットで父は何を撮影して殺されたのか?『十津川警部 海の見える駅――愛ある伊予灘線』

西村京太郎の大人気トラベルミステリー最新刊!

小菅明のもとに、別居中の父・信一郎が「10日間行方不明」だとマンションの管理人から連絡が入った。

「亡くなっているのではないか」と心配する管理人と一緒に部屋に入ってみたが、誰もおらず、退職後に突如購入したプロ用のカメラ2台もない。

それから6日後、再度マンションを訪ねると、先日はなかったカメラだけ置かれていた。

念のため、捜索届を出した2日後、信一郎の遺体が自宅で発見された。

捜査に進展がないまま、ひと月近くたったある日、四国の下灘で信一郎と一緒だったという女性、平川綾乃が現れる。

明は綾乃とともに下灘に向かう。

 

‹‹四国の無人駅というので、捜すのが、大変ではないかと思ったが、意外に簡単だった。

新幹線で、岡山まで行き、岡山から特急「しおかぜ」に乗って瀬戸大橋経由で四国に渡る。

そこからは、予讃線を通って松山に着く。

松山で、特急「しおかぜ」から、普通列車に乗りかえる。下灘駅には、特急は止まらないからである。

松山の先で、ルートは二つに分かれている。

「愛ある伊予灘戦」と「内子線」である。

瀬戸内海に沿って走る愛ある伊予灘線に乗れば、九駅目が下灘駅だった。››

 

ホームの中央に置かれたベンチに座れば、目の前に伊予灘の美しい海原が広がる。

まるで海に溶け込んでしまいそうな小駅だが、日暮れ時ともなれば海面の向こうに夕日が浮かび、この世のものとは思えぬような絶景が生まれる。

幾たびか「青春18きっぷ」のポスターにもなり、鉄道ファンのみならず、国の内外からこの駅を訪れる旅人は引きも切らない。

下灘駅を訪れた明は、そこで開かれる音楽会のメンバー・斉藤信一郎から、父は「夜の海上に輝く宝石のように輝くものを撮影していた」と聞く。

酒と芸者好きの父が、いい写真が撮れるまで粘る姿が明には想像できない。

父はいったい何を撮って、なぜ殺されたのか?

容疑者のどす黒い罠によって捜査は難航したが、十津川のひらめきにより、事件の裏に隠された、とんでもない策謀が明らかに!

 

『十津川警部 海の見える駅――愛ある伊予灘線』

著/西村京太郎

 

★こちらもオススメ!

あの著名人の事故死や自殺は、私たちによる完全犯罪です。長編トラベルミステリー『十津川警部 南風の中で眠れ』

【戦後秘史】「大きな地震の後には、誘発地震が発生する」と警告した研究者を国家が弾圧! 戦時中の悪行を西村京太郎が暴く。 『一九四四年の大震災――東海道本線、生死の境』

あの日埋めたのは骨格標本ではなく人骨!?2018年上半期最大の衝撃と感動!『骨を弔う』

池井戸潤の代表作がついに文庫化!日本中を虜にしたあの感動再び!『下町ロケット ガウディ計画』

走れば走るほど、日常が壊れていく戦慄のランニングミステリー。『溺れる月』

関連リンク