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2021.6.23

【無期懲役囚が衝撃の告発】凶悪犯は反省などしていない!『罪を償うということ』

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キーワード: ノンフィクション 社会 犯罪 刑務所

【無期懲役囚が衝撃の告発】凶悪犯は反省などしていない!『罪を償うということ』

凶悪犯罪者たちの本音と素顔、そして贖罪の意味を世に問う問題作! 

今世紀に入ってから犯罪の認知件数は右肩下がりだが、一方で凶悪化、巧妙化は凄まじい。

東海道新幹線内で3人を殺傷した犯人は裁判で謝罪の気持ちは「一切ない」と断言し、一方で「死刑は嫌だ」と身勝手な言葉を平気で吐く。

無期懲役刑を言い渡されると「控訴はしません!」と万歳する始末だった。

「しかし、凶悪犯の中ではこういう連中のほうが普通です」と語るのは、本書の筆者である。

筆者は2人を殺め、無期懲役囚としてLB刑務所(Lはロングのこと。10年以上の懲役刑で、かつ犯罪傾向の進んだ者が収容される)で過ごしている。

獄内で数百人以上の凶悪犯と接してきたが、心から反省し、矯正する者はごくわずか。

ほとんどが「仮釈放が欲しいために反省のふりをしているだけ」で、中には自分のことを棚に上げ、被害者を恨む者も多いという。

強盗殺人犯も連続レイプ犯にしても同様だとのこと。

それでいて冒頭で述べた犯人のように死刑だけは忌み嫌う。

少年・少女の凶悪犯罪が起こる度に持ち上がる刑の厳罰化の是非、そして死刑執行される度にわき起こる死刑廃止論。

凶悪犯は更生できるのか?

そして贖罪とはなんなのかをあらためて世に問う。

 

«ではいったい、受刑者は己の犯した罪について、どのように考えているのか、なぜ自由がない刑務所に何度も入るのか、なぜ気の弱い人、おとなしい人が殺人犯になるのか、将来の生活について、どう考えているのか、長期受刑者と短期受刑者の違いは何か、曲解が多い無期囚の生活・制度全般、刑務官についてなど本物現実を綴ってみよう、というのが本書の趣旨になります。

さらに、受刑者の高齢化問題、世間に知られていない無期懲役・無期囚と死刑制度について、ヤクザの受刑者の最近の実情、無期懲役刑の終身刑化など、個性あふれる受刑者たちのエピソードと共に綴ってみることにしました。最終章には私自身の罪と罰についての所懐もありますが、本書を読まれる人の疑問を大いに啓くことができたら幸いです。»

(本書「はじめに」より)

 

こちらは本書の内容の一部です。

■ プリズンカーストの最上位はヤクザの幹部

■ 高齢受刑者をいじめるチンピラ

■ 過去の悪行を自慢する連続レイプ犯

■ 「出所後は一発決めてから考える」という薬物中毒者

■ 高齢者からカネを奪うことを当然と考える半グレ犯罪者

 

「罪と罰」とはなんなのか。

著者が見た凶悪犯罪者たちの本音と素顔とは?

生々しい監獄事情を獄中から完全ルポした衝撃のノンフィクション。

 

〈目次〉

第1章 「LB刑務所の実態」

第2章 「受刑者たちは本当に反省しているのか」

第3章 「死刑は犯罪の抑止力になり得る」

第4章 「ヤクザと少年犯罪者」

第5章 「罪と罰」

第6章 「私の贖罪」

 

小学館新書

『罪を償うということ

自ら獄死を選んだ無期懲役囚の覚悟』

著/美達大和

【著者プロフィール】

美達大和(ミタツヤマト)

1959年生まれ。無期懲役囚。現在、刑期10年以上で犯罪傾向の進んだ受刑者のみが収容される「LB級刑務所」で服役中。罪状は2件の殺人。月100冊以上の本を読む「本の虫」。2009年、『人を殺すことはどういうことか』(新潮社)を上梓して、注目を浴びる。

 

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