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2023.3.2
私たちが知らない、言語をめぐる覇権争い!『英語と中国語 10年後の勝者は』
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キーワード: 語学 言語学 時事 国際 英語 中国語 日本語 教育
英語を話す人は15億人、中国語を話す人は11億人
国際情勢のさまざまな局面で主導権を争うアメリカと中国。
一方、言葉の世界でもそれぞれの母国語である英語と中国語が、熾烈な戦いを続けていることは、あまり知られてはいない。
両国内のみならず、ヨーロッパ、アジア、アフリカなどを舞台に繰り広げられているその争いに、現代の日本人はどう対処すべきなのだろうか?
著名な国際ジャーナリストの筆者が、膨大なデータと綿密な取材を駆使して、10年後の言語の覇権の行方を、大胆に予測する。
«現実世界の動きに先んじて、言葉の世界では、激しい「米中戦争」が起きている。
世界における事実上の公用語、共通語が英語であることを否定する人はいないだろう。世界最大級の統計調査プラットフォーム「スタティスタ(Statista)」によれば、英語を話す人は、母国語でない人も含め約15億人で、中国語の約11億人と拮抗している。しかし、影響力では圧倒的に英語が有利だ。世界のウェブサイトの約6割が英語で書かれているなど、使い勝手という点で見ても、英語が世界標準であることを疑う人はいない。
そんな英語に対抗するかのように、中国は中国語や中国文化に関する教育を安価で提供する「孔子学院」を世界に浸透させている。中国の影響力が強いアフリカなどではエリートが中国語を話す時代になりつつある。もちろん、自分たちの論理を強引に押しつけてくる中国への反発も高まっているが、それは逆に、中国が力をつけてきた証拠でもある。〈中略〉
日本を含む世界の人々が選ぶのは、果たしてどんな言語だろうか。»
(本書「はじめに」より)
こちらは本書の内容の一部です。
■ 15年後、われわれは中国語を話しているかもしれない
■ ザッカーバーグは30分の質疑応答を中国語でこなした
■ イギリス、タイ、スペイン世界の王室にも中国語ブーム
■ アメリカの人口を超える4億人の中国人が英語を学んでいる
■ 中国の「国会」で起きた英語教育への批判
■ アメリカの孔子学院、一時は世界一の数に
■ 中国語は50年以内に、アフリカの公用語になる
■ 英語が強くなったのは、英国、米国の国力だった
■ 教育ガラパゴスの日本に続々進出するパブリックスクール
■ さいたま市はなぜ、3回連続中学校の英語力日本一になったのか
■ 学習者の伸びに追いつけない海外での日本語教育
■ 言葉の壁を取り除くすごい道具が現実になりつつある
■ 「英語も中国語も」が開く日本の未来
世界の人々が選ぶのは、英語、中国語、それとも……
日本語、そして日本の外国語教育はこれからどうなっていくのか。
世界で繰り広げられている言語バトルの〝リアル〟がわかる一冊。
〈目次〉
はじめに
第1章 セレブの間に巻き起こった中国語学習ブーム
第2章 アメリカ人より多い中国人が英語を学ぶ
第3章 世界に自国語を売り込む中国
第4章 英語が変える世界と日本
第5章 日本語は役に立たたない言語になったのか
あとがき
著/五味洋治
【著者プロフィール】
五味洋治(ごみ・ようじ)
国際ジャーナリスト。1958年長野県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、東京新聞(中日新聞社東京本社)に入社。川崎支局、政治部などを経て、韓国・延世大学校に語学留学。その後ソウル支局、中国総局の勤務を経て、米ジョージタウン大学にフルブライト留学をする。現在、東京新聞論説委員。専修大学非常勤講師。
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