隣の"OL"から雑誌に登場する"読モ"まで、彼女たちはなぜ貧困に陥るのか？

「給料日前、彼の財布から2,000円抜き取ったことがある」（証券会社勤務・30歳）

「クレジットカードの返済が毎月20万円あり、首が回らない」（広告代理店勤務・32歳）

「アラサーになり、老化とともに撮影にも呼ばれなくなりました。OL時代の貯金300万円があっという間になくなりました」（読者モデル・34歳）

　こんなエピソードを羅列すると、自分の周りにはいない、"あきれた女性たち"だと思う人も多いだろう。しかし、本書『貧困女子のリアル』を読んだら、その考えはきっと変わる。家庭や健康に問題があり、性風俗に搾取されたあげく、借金を重ねて・・・ステレオタイプな貧困女子とは違う、身近な貧困女子が今、増加しているのだ。

　本書に登場する女性はすべて大卒・短大卒の女性。彼女たちが抱えている問題はさまざまだ。報われない仕事、報われない愛、他人に変えられてしまった金銭感覚、自分は特別だと思いすぎるオンリーワン思考、貧しいと思われたくないプライド・・・これらのワードに共感を覚えない人はいないのでは？ 単なる闇事例の覗き見だけでなく、問題解決への糸口も垣間見える良書！！

『貧困女子のリアル』

著／沢木文