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2016.2.26
大人気シリーズの第5巻登場! 藤原氏だけが栄えたこの時代、いかなる真実が歴史から消し去られたのか? 『新史論/書き替えられた古代史 5 「万葉集」が暴く平城京の闇』
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「蘇我入鹿の次は天武天皇、その次は持統天皇と、謎を追ううちに、次第に平城京の時代に吸い込まれてしまった。その迷宮の、闇と謎の深さと言ったら・・・・・・。なぜこれまで、平城京の歴史にみな興味をしめさなかったのだろう。日本の歴史と信仰形態は、平城京で大きく変わっていったのだ。その大転換点が奈良時代だった。だからこそ、ここに大きな秘密が隠されていたのだ」
大人気シリーズの第5巻登場! 『日本書紀』の次なる正史『続日本紀』の時代に突入し、藤原京から平城京に都が遷った8世紀の歴史をつぶさに振り返ります! これまで"謎なき時代"とされてきた"品行方正"な奈良時代。しかし、『万葉集』に載る歌の数々が、平城京の闇をあぶりだしているのです。
「『あをによし 寧楽(なら)の京師(みやこ)は 咲く花の 薫うがごとく 今盛りなり』と歌われた平城京。小野 老(おののおゆ)が、大宰府に次官として赴任中に都を偲び、称えた歌である。『寧楽の京師』とは平城京のことで、優雅な貴族たちの姿が目に浮かぶようだ。しかし、この歌には残酷なドラマが隠されている。小野 老が、心の底から寧楽の京師の繁栄を褒めそやしていたとは思えないのだ。小野 老は、聖徳太子の右腕として活躍した小野妹子の曾孫の可能性が高いのだが、天平元年(七二九)の長屋王の変までは官位が十年間まったく上がらなかったのに、この直後から出世街道を驀進していく」
小野 老が一気に位階を上げていった理由はなんだったのか? 残酷なドラマの真相とは? 8世紀初頭、大宝律令の制定にかかわった藤原不比等が、その法を自家に都合よく解釈し、駆使することで、国家の中枢へと昇り詰めていく中で行われた平城京遷都(710)。そこには一体どんな意味が隠されていたのか? そして、藤原氏だけが栄えたこの時代、天皇の外戚の座を手に入れるためにどんな策謀がめぐらされ、いかなる真実が歴史から消し去られたのか? 『万葉集』は大伴氏によって編まれた「正史告発の書」と見る著者が、万葉歌を手がかりに歴史の真実に迫る!
小学館新書
『新史論/書き替えられた古代史 5 「万葉集」が暴く平城京の闇』
著/関 裕二
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