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2016.9.8
介護に立ち向かう人へ「プチ親不幸」のススメ。爆笑イラストエッセイ『ペコロスのいつか母ちゃんにありがとう』
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キーワード: 介護 ペコロス 認知症 エッセイ イラスト マンガ 下ネタ
漫画も映画も話題になった"ペコロス"初のイラストエッセイ
‹‹母ちゃん、ありがとう。飯のタネになってくれて(笑)。
東京から長崎にUターンして、食べていくのにやっとだった時、認知症になった母ちゃんの話を漫画にし続けていたら思いがけず注目されて、本を出すことができました。そればかりか映画化されるわ、講演依頼が来るわで、とりあえず生活に困らないようになったのだから、ボケてくれてありがとうです››
2013年の日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した漫画『ペコロスの母に会いに行く』の著者"ペコロス"こと岡野雄一さんによる、初のイラストエッセイ。
‹‹今回は、母の認知症とリアルに向き合った5年間と、その後、グループホームのお世話になるまでの期間に絞って、あの漫画の舞台裏はこうだった、母にこんなことしかしていなかったという、これまで言葉を濁してきた部分を(笑)、白日の下にさらすことにしました。実にパンツを脱ぐような気分です(笑)››
まずは「登場人物の紹介」からはじまり、デカパンを買うのが恥ずかしかった「母のパンツにまつわるエトセトラ」、感情むき出し「ボケて出てくる癖のあれこれ」、ペコロスの帰りを駐車場で待ち続ける「笑顔は寂しさの裏返し」、ボケた親をネタにするのもあり? 「プチ親不孝の勧め」と。認知症になった母の自宅介護5年間を中心に、漫画では描ききれなかった本音炸裂!
こんなふうになっちゃった母ちゃんも好きだよ!
介護する家族たちが通る道を歩ききった岡野さんは、「母からもらったものは、今でも気付いていないくらい多い」と言います。
でも、介護中は、親不幸なことをしているんじゃないかと思っていたそう。
岡野さんが救われたのは、
「いいんですよ、それが岡野さんのメシのタネになるんだから」
と言ってくれた人がいたから。
だから今度は、岡野さんが"ぶっちゃけ爆笑介護体験"で、「プチ親不幸」と「ガス抜き」を勧めます。
‹‹親が何か言ってきても、聞こえないふりをするとか。
忘れるのをいいことに、「後で」と言ってやらないですますとか。
インスタントの味噌汁なのに「作った」と言うとか。
隙を見てちょっと飲みに行くとか(笑)。
漫画にして笑っているとか(笑)。
これ全部「プチ親不孝です」››
イラストはすべて描き下ろし。岡野さん独特の世界で、すべて1コマ漫画のようにセリフもあって、味があります。
母・みつえさんがかわいい、そして笑える!
下ネタ連発なのに、潔くて爽快!
介護真っただ中の方は共感しつつガス抜きに、介護あけの人はなつかしみながら、これから介護に向かう人は、大切な人の顔を思い浮かべて、そしてなによりも、明日の自分に向けて。おもいっきり笑いまくったあと、心にジーンと大切なものが残る爆笑エッセイです!
著/岡野雄一
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