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2017.5.19
ビジネス書大賞2017「審査員特別賞」受賞! 森 健『小倉昌男 祈りと経営』に絶賛の嵐!!
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"宅配危機"が叫ばれるなか「宅急便の父」を描いた
本格人物評伝がふたたび受賞!
第1回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞
につづいて、
ビジネス書大賞「審査員特別賞」を受賞しました!
本作は「宅急便の父」こと小倉昌男氏(元ヤマト運輸社長、故人)の
生涯を追った本格人物評伝です。
1976年に創設されたクロネコヤマトでお馴染みの宅急便事業は、
いまや生活にかかせないサービスとして定着しています。
この画期的なサービスをゼロから築き上げたのが、小倉氏です。
05年に亡くなりましたが、今なお、多くの経営者が
「尊敬する人物」として小倉氏の名前を挙げます。
人手不足や過酷な労働環境を背景に"宅配危機"が叫ばれるなかでの受賞。
利用者にとっての利便性の高いサービスを追求すると同時に、
現場従業員とのコミュニケーションを欠かさなかった小倉氏の業績に
もう一度、光を当てるという意味もあるのかもしれません。
では、「宅急便の父」と呼ばれる小倉氏とはどんな人物だったのでしょう?
ヤマト運輸(現ヤマトホールディングス)の社長として
「クロネコヤマトの宅急便」を開発した小倉氏の業績は、
不朽のロングセラー「小倉昌男 経営学」をはじめ、
数多くの書籍や記事で紹介されてきました。
ただ、ジャーナリストの著者は、資料を丹念に読み解きながら、
いくつかの「謎」に行き当たったのです・・・。
経営者としての著書はたくさんありながら、決して語らなかった「秘密」があった――
著者が小倉氏の生涯を改めて追いかけるきっかけとなった謎は3つ。
・ ヤマトの経営を退いた後、なぜ46億円もの巨額私財を投じて、障害者福祉の世界に入ったのか?
・ 官庁の規制と闘い、行政訴訟も辞さなかった「闘う経営者」というイメージがあるのに、
本人は自分のことを「気弱」と評していた――
・ 晩年、病を抱えた身でありながら、なぜか長女の暮らすアメリカへと渡っていた……
これらの謎を追って、著者はキーマンとなる人物を一人ひとり訪ねていきます。
小倉氏が設立した福祉財団の役員、元秘書、クリスチャンだった小倉氏を支えていた神父……
彼らによる紹介を受けながら、著者は小倉氏が「いちばん親しかった人たち」にも取材を広げます。
数々の証言をつなぎ合わせ、次第に浮かび上がってくる小倉氏の"人物像"。
それは、亡くなって10年以上が経ってなお、多くのビジネスマンから尊敬される「闘う経営者」の
イメージとは全く違うものだった。
ヤマト関係者を含め、誰も知らなかった真実が、今、明らかに――
ジャーナリストである著者が、ひとつひとつ謎を解き明かしていく過程を克明に綴った渾身の一作。
ノンフィクションですが、本格ミステリーのような読後感を楽しめる超一級品の人間ドラマです。
稀代の経営者が宅急便事業創設という激務に忙殺されながら、
その裏で人知れず抱えていた秘密――それを知った時、「仕事と家庭」を持つ人なら、
誰しも涙を流すのではないでしょうか。
本作は、第22回小学館ノンフィクション大賞受賞(選考委員全員が満点をつけたのは史上初!)。
さらに5月17日「第1回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞」で「大賞」を受賞、
つづいて5月25日「ビジネス書大賞2017」では「審査員特別賞」を受賞しました!
『小倉昌男 祈りと経営 ヤマト「宅急便の父」が闘っていたもの』 著/森 健
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