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2017.6.22
人生が前向きに動き出す、世界的ピアニスト・舘野泉の「心の音」。『絶望している暇はない』
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キーワード: ファミリー 健康 脳梗塞 脳溢血
楽しいことを探していれば、嫌なことは近づいてこない。
「右手を奪われたんじゃない、左手の音楽を与えられたのです」。
80歳を過ぎた今も、現役で世界を飛びまわるプロのピアニスト・舘野泉さん。
これまでに行なった演奏会は3,500回をゆうに超え、今でも一年に50回近く世界各地でコンサートを開いています。
舘野さんは65歳の時、リサイタルの最中に脳溢血で倒れ、右半身の自由を失いました。
それから2年後、劇的な復活を遂げ、「左手のピアニスト」としての新たな人生をスタートさせます!
‹‹病に倒れてから1年以上過ぎた頃、久しぶりに顔を合わせた息子のヤンネが、一枚の譜面を無言でピアノの上に置いたんです。イギリスの作曲家ブリッジの「左手のための三つのインプロヴィゼーション」でした。知らない曲ではありません。楽譜を見ていたら急に弾きたくなって、憑かれたように弾いたら、弾けた。左手一本で弾いているのに、音が立ち上がってきた。自分の目の前に、「左手の音楽」という見たこともない新しい世界が開けてきました。自分はこれでまた、変わらず音楽ができる。僕を閉じ込めていた厚い氷が融け、一瞬にして光溢れる世界に戻って来たのです。››
左手一本に集中したことで、むしろ音楽の本質が見えてきた、と語る舘野さん。
彼はどんなときも絶望しません。人生初のリハビリが楽しかったとまで言うのです。むしろ、不自由や困難があっても、それは自分の知らないこと――つまり、新しい体験だから面白いのだといいます。
‹‹辛くなんかありません。だって、毎日、何かができるようになるから。もちろん、こけたり失敗したりすることも多いですよ。自分でもそれがおかしくて、家内に話すと一緒に笑ってくれた。しばらく経ってから、家内に"リハビリ期間ほど、わが家に笑いが絶えなかった日はなかったわね"と言われました。››
なぜ、どんなときも前向きに"今"を楽しめるのでしょう?
そのヒントは、本書『絶望している暇はない』で舘野さんが奏でる「35の言葉」に隠されています。
「人生のゴール?
いいえ、人生は通過点です」
‹‹人生にゴールなんてありません。人生は常に通過点です。僕は、いつも瞬間を生きている。
僕には人生の理想も夢も、まったくありません。安全運転や楽することを目的にしたくない。伝統や形式は大事かもしれないけれど、それがすべてじゃない。完成形とか理想とか、そういうのも好きじゃない。あるのは"今の自分"だけ。自分がやりたいこと、できることを探して、その方向に向かっていく。››
困難に直面したとき、人生に迷ったとき、悲しみに打ちのめされそうなとき、大事なものを失ったとき、「左手のピアニスト」が奏でる35の言葉は、きっとあなたの人生の推進力になるはずです!
著/舘野泉
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