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プロローグ 人生100年時代の「新しい学び方」とは

第1章 Q&A・幼児教育から生涯教育まで
「なぜ学ばなければならないのか」

Q1

子供に「なぜ学校に行かなくてはいけないの?」と言われたら? 「学校に行くべき」という発想を変えてあげましょう 一定水準をすべて満たす人間にならなくていい/「なぜ勉強しなくてはいけないの?」と聞かれたら?

Q2

ディスカッションが苦手。どうしたらいい? 正解か不正解かではないので、
反対意見も恐れないで
答えを出すことが目的ではなく、ディスカッションが目的/意見を引き出す魔法のワード/根拠ある反対意見はサンプリングになる

Q3

プログラミングの早期教育は必要ですか? プログラミング学習が目的化されてしまっては無意味です 読み・書き・そろばん同様、プログラミングは必須のスキルになる/プログラミングのスタートが早い人より、数学ができる人が有利

Q4

幼児教育は何から始めればいい? 能力の差を決めるのは経験
多様な世界観を見せてあげましょう
6才までに五感を鍛える/幼稚園より、仕事場を見せる/1日の経験でも大きな能力差が出る

Q5

英語はいつから習えばよいですか? 時期にこだわるより、
まずは母語の論理的言語能力を鍛えよう
自動翻訳の進化で英語力だけでは強みにならない/ゲルマン動詞ではなく、ラテン動詞を使う

Q6

2020年度の大学入試改革の攻略法は? 多様性はあまり求められない
合格したらそれまでの価値観は切り捨てる
1教科で100万点取れる能力があっても勝てない/面接などの総合的評価は家庭の収入格差が出てしまう/入試の機会は均等でも評価はアンフェアなことも/受験教育の価値観は入学したら捨てる

Q7

これから大学はどう選べばよいですか? 経営状態と研究費が
獲得できているかがひとつの目安
私学は経営状態、国公立は研究費の額でわかる/「東大卒」はたいしたことではなくなる

Q8

就職には文系より理系のほうが有利ですか? 文系・理系のフレームを外し
自分のポジションを 取ることを考える
大学は就職予備校ではなく学問の入り口に立つ場所/芸術でも生かされる「化学的」思考/今注目されている「STEAM教育」とは

Q9

20代前半までに身につけておくべきことは? ロジックでは解決できない
佇まいで判断する力を 研ぎ澄ませて
明確な数値で説明できないものもある/「ヤムチャになるな」/次世代教育に欠かせない「自前思考」「複数の柱」

Q10

これからは、MBAよりリベラルアーツを学ぶべき? ビジネスのためにリベラルアーツのみを
学んでも市場価値は上がりません
テクノロジーとリベラルアーツは分離すべきではない

Q11

突出した才能がない人はどう生きていけばいい? 複数の柱を生かしつつ限界費用が低いテクノロジーを使おう 自分の好きなことをいくつも横展開する/お金はパラメーターにすぎない

Q12

人生100年時代を生き残るには何をしたらいい? 趣味を複数持ち、モチベーションを高く保ち続けること 学問を始めるのに適性年齢はない/アイディアをアート的アプローチで可視化する/貯金よりも、借金できる人を目指す/ロジックでは導き出せないアニマルスピリット

Q13

未来の学び方は変わってくるの? 自由のきくオンラインスタイルの塾が学びのスタンダードに カリキュラムのない小さなコミュニティで学ぶ/大学は他のビジネスとシナジーしていく/大勢よりもニッチなものに価値が出る

コラム 標準化・均質化された〈近代〉を乗り越える

第2章  落合陽一はこう作られた・
どんな教育を選び、どう進んで来たか、生成過程

幼児期 習い事は自分で選び、家庭教師から学ぶ/好奇心の扉を開けた「ねじ回し」/検索癖は、図鑑と辞書から始まった

小学校時代 小3でカメラを持ち、観察力を磨く/8才でコンピュータに触れる

中学校時代 ギターを分解し、波動の魅力を知る/ニーチェを読み、ディスカッションの習慣がつく

高校時代 青春18きっぷで、全県を旅する/速読を身につけ、鮎にはまる/受験勉強はポイントゲームだった

大学・大学院時代 「鉛筆転がし」から学問の楽しさに目覚める/研究者、そして「現代の魔法使い」へ

大学院終了後 起業後に筑波大学助教に着任、大学に再就職/ルールがないアートと研究はゲーム化しない

父親として 親としての「佇まい」を意識する

第3章 学び方の実践例・「STEAM教育」時代に
身につけておくべき4つの要素

なぜ「アート」を加えた教育なのか/日本のSTEAM教育に不足している4つの要素/「何を覚えるか」ではなく「どう学ぶか」/4つの領域を行き来する/〔4つの要素を使ったリンゴへのアプローチ方法〕(別紙参照)

言語

ロジカルシンキングとアカデミック・ライティング 家庭で学べるアカデミック・ライティング/ロジカルな言語能力を鍛える習慣/〔論理的に話す習慣をつくる親子の会話例〕

物理

現象を五感で感じ「なぜ?」と考える 観察して、問い続けることから始まる/〔子供の物理的思考を高める会話例〕/物理的思考は子育てにも有益/日常の中に物理的要素を組み込んで考える

数学

数字が示す世界を読み解くための数学 受験のツールではなく一生を通じたデータサイエンスのツール/統計的思考と解析的思考/データを収集して仮説検証する

アート

コンテクストを持った鑑賞力と創造力 アート的プロセスで高まる価値/アート鑑賞は知識の披露ではない/解釈を知るよりディスカッション/絵を観るのに〝正解〟〝不正解〟はない/〔作品を見て作品と会話する 鑑賞の例〕/アートから入るかロジックから入るか/ジャニーズの〝アイドル〟は伝統芸能/能舞台からサイエンスを感じる/サービスの「説明型」と禅問答の「対話型」/ロジックも感性も両立させる

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